KUROMIMIには本が足りない。

KUROMIMIには本が足りない。

活字がないとダメ系ヲタク。小説・音楽・詩・ときどき映画。自作の小説も書いてます。

名作は色褪せない。

今回はこちらについて語ります。

 

十二国記   

白銀の嘘(おか)玄(くろ)の月

小野不由美

これは新潮文庫

 

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こちらのシリーズについてはすでに#クロミミ的ブック   で熱く語ってますが、わたしが小学生の頃から愛してやまないものの一つです。

十二国記は、上橋菜穂子獣の奏者と肩を並べるファンタジーの傑作だとわたしは信じています。


ちょうど、小学校六年の頃に読み始めたのですが、我ながらなかなか良きタイミングでした。


なぜならその頃「春望」という漢詩にハマっていたから。


国破れて山河あり

城春にして草木深し…で始まる、あの春望。

個人的に、芭蕉の「奥の細道」の序文(月日は百代の過客にして 行き交ふ人もまた旅人なり…)と並ぶ名文だと思っています。

 

ともかく、漢文にハマっていたわたしには、この中華ファンタジーはハマりにハマり…。全巻読破するのにそう時間はかかりませんでした。

 

そもそも、十二国記というのは、異世界を舞台にした至高のハイファンタジー作品です。


その世界では、人は木ノ実から生まれ、12の王によって12の国がそれぞれ統治されている。神である王は死なず、老いず、その治世は長いと何百年にもわたる…。

そんな世界の王の一人として選ばれてしまった普通の女子高校生、陽子。王を選ぶ獣、麒麟は突然現れて、陽子に告げた。

「あなただ。お探しいたしました」と。

 

こちらは、

そんな十二国記の十八年振りに出た待望の最新作。もうこの時をどれほど待ちわびたことか。しかも、大長編ときた。最高ですね。

小野不由美は他にも有名どころだとゴーストハントシリーズを読んだことがあります。(基本ホラーが苦手なので、ほかの作品はきびちぃ…)

 

何年も読んでいなかったはずなのに、全然内容を忘れていないのは、やはり優れた作品だからかもしれません。

 

大人になった今でもすごいと思わされるのは、想像以上にきちんと政治面まで作りこまれたどこまでもリアルな世界観。

人々の精神のあり方まで、その世界の形に合わせて現実とは全く違う「あたりまえ」や「常識」がそこにはあります。


やはり、素晴らしいものの前にはひれ伏すしかないようです。参りました。


今月は一巻二巻が発売され、

来月には続く三巻と四巻が発売されます。

 

この期に読んでみてはいかがでしょう。

素晴らしい沼ですよ。

ちなみにどの辺が素晴らしいかというと、シリーズが長いところ。(長編好きにはたまらない。いつまでもたのしめるので)


そして、一つ一つ少しずつ繋がった、オムニバス形式なところです。この形態をとっているお陰で、とっても気軽に読める。第一巻の「月の影 影の海」は上下巻で完結しています。


本気出せば、多分大体の人が一冊を三日で読める軽い読み物に仕上がってます。なのに最高のファンタジー。なにこれ。最高。←語彙力ww

 

一応刊行順に読むのが一番楽しい気がします。

是非お買い求めください!!!

そして、わたしと語りましょ????

 

ちなみに、大昔にアニメ化もされてます。この間嬉しくて全話見直したけど、やっぱ結構よかったなぁ。アニオリは絶許ですが。

アニメからはいるのもいいとおもいます、はい。

ユーチューブに全話転がってますよ。