どうも。クロミミです。
先日はマニアックな創作語りにお付き合いいただき誠にありがとうございました。
実は、コメントを前回の投稿で珍しくいただいたのですが、そのとき話題になった「小説の書き方」のうちの一つについて今回は語りたいと思います。
よろしければお付き合いください。
小説をわたしが書く場合、だいたい三つのパターンで書きます。
①事実としてあったことを下敷きにして書く。
②実際にある場所を舞台に想像を膨らませて描く。
③場所も何もかも架空のものを用いて書く。
この三つ。
今回語りたいのは①の「事実を下敷き」の書方について。わたしが今まで投稿してきた中で言うと、「異域にて。」「或る夢」がこれに当てはまるのではないかと思います。
この書き方の良い点は心理描写や空気感がつかみやすく、プロット(大まかな筋)や描写を組み立てやすくなることです。前回の記事でも言いましたが、描写では筆者と登場人物の距離を出来る限り零距離にすることが良い描写をするために必要な手続きです。
事実をもとにすることで、状況が描きやすく筆者は小説世界に入り込みやすくなり、結果として深い描写が可能になるのです。
しかし、これは利点であると同時に欠点でもあります。その欠点とは、小説と筆者との距離が近すぎること。
先ほどと矛盾することを言うようなのですが、創作ではしっかりと想像するため限りなく近づく必要がある一方で、しっかりと創作物から距離をとり、見定める冷静さが大変重要になります。
この冷静な距離をそこなえば、必要以上に陶酔的で見苦しいものが出来上がってしまうことは必至。自分の作品に溺れた状態では、決して優れたものは作り出せません。
(酔っ払いがすごいドヤ顔で全然知らない彼氏の自慢話をしながら絡んでくる感じ、と言えばわかるかな?うんざりしませんか。そう言う状況って)
そして、事実をベースにして小説を書くとその距離の近さゆえに筆者は自らが作り出した物語に入り込みすぎてしまう。
作品を描くにはもちろん熱量が必要。
しかし、作品に込めるものはしっかりと冷まして内に秘めてこそ上手く伝わるものなのです。メッセージ性と言う口当たりの良い言葉に惑わされてはいけない。
今まで長短編合わせて数十作品を一応完結まで描いてきましたが、未だに上手く距離が取れない。
けれどそれでも理想の一手を味わうために、これからもめげず小説を描き続けていきたいと思います。(描けたらきっと最高に気持ちいいんじゃないだろうか。)だって楽しいから。
それでは、今回もマニアックな語りにお付き合い頂きありがとうございました。
俺小説書くよ!俺小説描きたいよ!って人はぜひコメントしてくださいね。お話ししたいなって思います。