あれは今から一年ほど前のこと。
私はまだ大学4年でした。今回はその頃に研究室で卒論をいじりながら教授と話していたフィクションとノンフィクションの話についてちょっと話したいと思います。
先に私の結論を言っておくと、ノンフィクションはフィクションの一部であると私は考えています。
では、なぜノンフィクションはなぜフィクションになってしまうのか。
それは、人によって物事の捉え方というのは千差万別であるからです。
例えばいじめを例にとってみましょう。
「男子aは男子bにヘッドロックをかけられた」
これが事実。
男子aはこの事実について「男子bにいじめられた」と認識ています。しかし一方で男子bはというと、「男子aとプロレスをして遊んだ」と認識しています。
このように、事実は観測者によってその認識に必ず違いが生まれる。事実は観測者が生まれた瞬間に観測者によって加工され、歪められてしまう、と言ってもいいでしょう。
なので、この観点で言うのであれば、本当にノンフィクションと言えるのは実際に起きた観測者を持たない事象そのものだけ。
誰かがその事象を見た瞬間に、それはもうフィクションになってしまうのです。
そんな話を教授としていて、とても興味深かったのを一年たった今でも覚えています。
わたしはノンフィクションを読むことが好きですが、それはどんな事実が起きたかと言うより、どのように書き手は事実を加工しているのか、を楽しんでいたのだと思いました。
皆さんはフィクションとノンフィクションについてどう思いますか?