KUROMIMIには本が足りない。

KUROMIMIには本が足りない。

活字がないとダメ系ヲタク。小説・音楽・詩・ときどき映画。自作の小説も書いてます。

ただ自分らしくありたいだけなのに。

私はキラキラしたものが好きだ。

 

昔からそうだった。

キラキラしたアクセサリーを見ていると日々の悩みがどうでもよくなる。幸せになれるのだ。コスメもメイクも好きだし、おしゃれすること全般が大好きだ。愛していると言ってもいい。

 

こういう私の嗜好を他人が知ると、大体

女子だねぇ。

とか

わたしにはそんなふうにできないな

 

なんて言われる。そしてそのたび居心地の悪さを感じるのだ。

 

わたしの大好きなことたちがただ、

 

「世間的な女の子像にあてはまる」

 

というだけの理由で評価の対象に登るというのがなんとも勘に触る。

わたしは好きだからしているだけなのに。

わたしは自分のためにしているのに。

 

わたしは決して女の子らしい中身ではない。

髪の毛だってベリーショートだし、粗雑で気が強い。

それなのに大好きなものたちは

勝手にやってきた人々に勝手に批評されてしまう。

 

かつてわたしはわたしのためだけにメイクしていたので、それはもうすごい顔になっていた。

(らしい)

 

ある時、見かねた母がこんなふうに言った。

 

「あんたの顔はキャンバスじゃないんよ」

 

は?何言ってんだこいつ。ほっとけ。

 

数年前にそんなふうに思ったわたしもいつしか仕事をはじめ、薄くメイクする様になった。

 

外からの視線に屈したのである。

 

あれから随分と生きやすくなった。もうだれもわたしの見た目に何か言うことはない。

 

けれどどこか寂しさを感じる。

 

わたしはわたしらしさを売り渡してしまったのではないかと。

 

わたしにとって譲れないものが多すぎる。

 

それはただ、我儘だと片付けていいことなんだろうか。

 

わたしにはまだ 答えが出せない。