学校図書館司書の仕事④
図書の授業
お久しぶりです。
クロミミです。
司書を生業とする私が今回も司書のお仕事について語ります。今回取り上げるのは、
図書の授業
これは皆様もご記憶にあるのではないでしょうか。
教室や図書室で小学校の頃に司書の先生が読み聞かせなどをしてくれる時間があったなあ、って。
あの時間のことですよ。
私は現在4校兼務なので、本務校である中学校以外の小学校3校で来校時に図書の授業を行っています。
ちなみに前の勤務地では専務の学校図書館司書もやったことがあります。
せっかくなので今回は兼務・専務での図書の時間のあり方の違いも比較していきたいと思います。
図書の授業の大まかな内容は以下の通り。
・読み聞かせ
・ブックトーク
・資料の貸出と返却
・読書の時間
ブックトークとは、自分の言葉で本の内容紹介をすること。
私の場合、本の中身はあまり見せず、手に持って表紙を見せながらフリートークをします。その中で板書や身振り手振りも多分に取り入れています。ちょっと小芝居っぽいかも。
【例・図書の時間(専務)】
多くの場合図書室で行う。
①読み聞かせ(もしくはブックトーク)
↓
②返却
↓
③貸出
↓
④読書
一つの授業全部(45分)を持つ場合、時間配分はこんな感じ。これを各学年週一回程度行います。
①10〜15分 ②③→20分
④10〜15分
場合によっては①と②の間にコーナー展示の紹介などを挟むことも。
この時重要なのは、①の本の選び方。例えば新しい本を入れたばかりなら、その中から本を選ぶ。コーナーを作ったばかりならその中から。今やっている国語の授業と関連づけるのも効果的です。そして、その後に関連書籍を紹介してなんなら机に並べておく。
これだけでかなり貸出が促進されるでしょう。
そう。とにかく「関連づけ」これがキーワードになります。
読み聞かせ→ブックトーク→展示
この三つを連動させて初めて最大の効果を引き出すことができるのです。
この点は兼務校でも同様。
【例・図書の時間(兼務)】
多くの場合教室で行う。
ブックトーク(読み聞かせ)
↓
読書の時間
45分授業の場合この工程を大体20分ずつくらいで行います。それで計45分。
大体ブックトークに使用した本は教室置きにして次回来校時に回収します。(半月後)
この場合も関連づけはとても重要です。ただ、アピールの頻度がどうしても専務の場合より低くなるので、より印象に残すこと、そして楽しませることを意識してます。接触頻度の低さをカバーするにはかなりの労力を要します。
また、兼務校では多くの本を紹介するためにブックトークをたくさんするようになります。時にはブックトーク後一冊を選んで実際に読み聞かせをすることも。
最後になりましたが、学校関係者の皆様にお願いごとがあります。それは司書の授業には必ず教員が同席してほしい、ということ。
なぜなら我々司書には教員資格がないからです。
何かあったときに責任を持つことのできる立場では残念ながらありません。その場で採点などのお仕事をしてくださって一向に構いません。ですのでどうか、ご同席ください。学校司書の中には司書資格を保持していない方がいる場合も多々あります。そうした事情もあるので保険をかける意味でも同席していただけますと幸いです。
学校関係者の皆皆様におかれましては、いつもお忙しい中、読書活動へお時間を割いていただき誠にありがとうございます。
さて、図書の授業の概要はこんな感じ。
次回は授業内容の中でもブックトークにフォーカスして語っていきます。それではまた。